股関節の手術

股関節の手術

当院でよく行っている股関節手術についての説明です。
当院受診のきっかけになればと思い作成しました。ご参照ください。

(院長 中谷 剛)

人工股関節全置換術(じんこうこかんせつぜんちかんじゅつ)

変形性股関節症や関節リウマチによって痛みを伴っている股関節を、人工関節に置換する手術です。
現在、日本では年間約6万5000人がこの手術を受けており、その数は年々増加しております。
保存加療の効果が薄い方や、痛みのせいで旅行やエクササイズなどのやりたいことが困難になってき始めた方、日常生活動作に困難を感じている方などがこの手術のよい適応です。
当院では、患者様の全身状態に特に問題がない場合には、全身麻酔下での手術を行っております。(全身麻酔については別ページ参照 ※準備中です)

手術の傷は股関節の側方で、長さはアプローチによって様々ですが、通常10㎝前後です。
大腿骨頭(大腿骨の丸い部分)を切除し、骨盤側も受け皿となる場所を作り直し、それぞれ大腿骨、骨盤に金属製のインプラントを挿入します。
当院での手術時間の目安は45分~60分程度です。
手術の翌日より、荷重歩行訓練、関節可動域訓練を開始します。

手術前の歩行能力や筋力の状況にもよりますが、早い方は術後2~3週間程度でご自宅への退院が可能となります。ご高齢の方や、変形や痛みの為に歩けなくなってしまった時間が長い方は、筋力等も落ちておりますので、その分入院期間は長くなる傾向にあります。

人工骨頭置換術(じんこうこっとうちかんじゅつ)
骨接合術(こつせつごうじゅつ)

転倒などにより股関節周囲で骨折を来たしたもののうち、大腿骨転子部骨折や大腿骨頚部骨折に対して行う手術です。
大腿骨の骨折は手術を行わない限り、歩行能力の再獲得が極めて困難です。また保存加療では痛みのコントロールも難しい為、手術が可能な全身状態である方は受傷からできるだけ早い時期での手術が推奨されております。(重度心疾患やその他の疾患の為に当院での手術が困難と思われる患者様は、高次医療機関にご紹介させていただいております。)
当院では、全身麻酔もしくは脊椎麻酔での手術を行っております。

人工骨頭置換術では、骨折している骨頭の骨片を取り除き、金属製のインプラントで大腿骨を置換します。
骨接合術では、ずれている骨を可能な限りもとの状態に戻し、金属製のインプラントで骨接合します。
当院での手術時間の目安は、どちらの術式でも30分程度です。
基本的には手術の翌日より全荷重による荷重歩行訓練を許可しております。

この骨折を受傷されるほとんどの患者様がご高齢ですので、退院の時期や目安については、当院の地域連携室のスタッフなどと相談しながら決定してまいります。

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